【産経新聞社】関西甘味(スイーツ)図鑑(2015.2.21朝刊)

ア・ラ・カンパーニュ「フルレット・プティ」

「フルレット・プティ」8個入りは1080円(税込み)

ア・ラ・カンパーニュの
「フルレット・プティ」

こだわりのタルトが生む食感、
“花が咲いた”焼き菓子 

 旬の素材を使ったタルト専門店として有名なア・ラ・カンパーニュは平成3年に神戸で誕生。いまや全国各地に店舗を展開する。雑貨ブランド発信の店らしく、オリジナルパッケージが売りで、若い女性を中心に焼き菓子のギフト商品にも定評がある。

 フランス語で「小さいお花」を意味するフルレット・プティは、こだわりのタルト生地とマカロンが2層になった、新しい食感の焼き菓子。開発したのが商品企画担当マネージャー、井坂牧世さん(42)だ。

 日頃から菓子に合いそうなパッケージを調べて、季節や状況などに合わせたギフト商品に仕上げており、「春らしい花柄のパッケージのふたを開けると、カラフルな小さなお花が咲いているようなイメージです」と話す。

 このイメージにピッタリ合うような菓子のデザインやサイズ、食感など、菓子そのものの特徴も検討した上で、パティシエに委ねるのだ。

 商品開発担当パティシエの寺家裕司さん(36)は、井坂さんの要望を完璧にクリアした。

 ベースに使用するのはタルト専門店である店のこだわりのタルト生地。これにオレンジ、フランボワーズ、抹茶の3種のフレーバーをつけ、オーブンで焼き、その上からマカロン生地をしぼり、もう一度焼く。二度焼きをすることで、サックリと軽い食感に仕上がる。

 タルト生地の厚さは5ミリ程度にして、その上にぷっくりとマカロンをしぼる。一体化した生地を一緒にかむと、マカロンはかさが減り、口に残る生地の量がちょうど同じ程度になり、バランスがいい。

 生地にもマカロンにも同じフレーバーを用いることで、色目も違和感なく、より濃厚にそれぞれの味を楽しむことができる。

 「上の層は壊れやすいマカロンですので、一口で食べていただけるようにサイズにもこだわりました」と井坂さん。

 口中が満杯にならず、しっかりと食感を楽しめる余白が絶妙だ。生地をかむとフレーバーが広がり、タルト生地の香ばしさと相まって、まさに春の陽気を感じる。

(文と写真「関西スイーツ」代表・三坂美代子)
 

≪もうひとこと≫ 
各地の店舗以外に、通信販売でも購入できます。ホワイトデーのギフトにぴったりですね

ア・ラ・カンパーニュ(三宮店)
【住  所】神戸市中央区北長狭通1の10の6、ムーンライトビル1・2階
【電  話】078・322・0130
【営  業】午前11時半~午後11時(年中無休)
【最寄り駅】JR三ノ宮駅、神戸市営地下鉄三宮駅、阪急・阪神神戸三宮駅

msn産経ニュース 2015.2.21

産経関西 スイーツ物語 2015.2.21

2015.2.23.