【産経新聞社】~スイーツ物語~「みわあおに」人望と焼き菓子のおいしさと(2010.2.17 朝刊)

  
 宝塚・中山五月台の住宅地にある「みわあおに五月台4丁目」。オーナーシェフの三輪青丹さんは宝塚ホテルの製菓長を長く務め、兵庫県洋菓子協会の技術部長としてパティシエの育成に尽力しています。
 三輪さんは宝塚ホテル時代、スイスのリッチモンド製菓学校へ留学するために1年間休職しました。当時同僚だった夫人の恵美子さんから資金を借りて、ついでにヨーロッパをヒッチハイクで旅をして、本場の味を舌に刻み込みました。持ち前の鋭敏な味覚と自らの肌で感じたヨーロッパ体験が三輪さんの基盤です。

 「おいしいやろ」と、いつも勧めてくれるクッキーは自信の一品。店頭にも数多くの焼き菓子が並んでいます。彼の経歴を全く知らなくても、一度食べるとすっかり魅了され、通いつめる顧客が後を絶ちません。


昨年11月、10周年を記念して開催した感謝フェアには、ケーキハウスツマガリの荒木宏隆常務取締役、太田光昭製造部長、リッチフィールドの福原光男シェフ、ナチュールシロモトの城本智和シェフ、パティスリーキタガワの北川宏シェフらが自店のスタッフとともに駆け付けました。この厚い人望こそ三輪さんの最大の財産でしょう。

 また、三輪さんのお菓子は宝塚歌劇団「御用達」。雪組の水夏希(みずなつき)さんをはじめ歴代トップスターの数多くのバースデーケーキを手がけたり、ファンクラブ主催のお茶会で演目にあわせて配られるお土産のクッキーにも指名がかかったりするそうです。

 「お菓子を作ることは簡単だし、それが目的ではありません。目的はお客様を喜ばせ続けること、常においしく改良しています」と三輪さん。心のこもったお菓子からは食べる喜びや幸せがおいしさとともに伝わってくる気がします。(関西スイーツ代表/三坂美代子)

 写真:完売し空っぽのショーケースとともに、三輪さんとスタッフとお手伝いに駆けつけた皆さんと

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