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モダンアートの歴史を刻む”ロールケーキ”

  兵庫県立美術館(兵庫県神戸市)にてでレンバッハハウス美術館(ドイツ・ミュンヘン市)所蔵「カンディンスキーと青騎士」展が26日まで(月曜休館)開催 されています。ミュンヘンで活躍したカンディンスキーは知る人ぞ知る、モダンアートの巨匠。今回はこの展覧会の期間中同美術館のカフェで販売されている 「スイーツ」をご紹介します。

ユー ハイム(本社:兵庫県神戸市)は、カンディンスキーの代表作で美術の教科書などでもおなじみの「コンポジション」をイメージしてコラボレーションケーキを 創作しました。カラフルな色遣いと、○▽×などの幾何学模様の組み合わせによる独特な世界観を持つこの作品をイメージし、ドイツ人デザイナー・、ペー ター・シュミットさんがケーキのデザインをし、同社の工場長で、ドイツマイスターの称号を持つパティシエ、安藤明さんの手により、実現したものです。

同心円状にピスタチオとチョコレートのスポンジ生地、その間にクリームをはさみ、上質のチョコレートや色鮮やかなフルーツのトッピングを施した極上のスイーツです。
中心部にはシナモンの香りがしっかり効いたクリームと、果汁味たっぷりのチェリー入り。周囲のスポンジとの相性もピッタリ。有名なドイツ菓子「シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ」の味の構成や形の基本を守りつつ、カンディンスキーの世界を見事に表現しています。

開催期間中の土曜日と日曜日、数量限定で美術館内のカフェ、レストランにてこのスイーツをお楽しみいただけます。カンディンスキーを視覚と味覚両方で鑑賞できるなんて・・・素敵ですね。


取材中、面白い作品に出合いました。彼の伴侶でもあり、画家でもあったガブリエーレ・ミュンターの作品「テーブルの男」です。テーブルに着いているのは勿 論カンディンスキー。静かな午後のティータイムのようでもあります。テーブルの上には飲物のカップと何とロールケーキのようなお菓子が載ったお皿。ロール ケーキがこの時代のドイツにあったのかどうかわかりませんが、絵を見る限りロールケーキそのものです。
展示室は第3章の「抽象絵画の誕生―青騎士展開催へ 1911年-1913年」 その存在感のある絵に多くの方が足を止めて見入っていました。

コ ラボスイーツはユーハイム本店(神戸市中央区)でも期間中、土日限定で販売しています。展覧会は6月26日(日)まで。「おやこ解説会」=(6月11日 (土)13:30-14:00)、「学芸員による解説会」=(6月18日(土)16:00-16:45)、「ミュージアムボランティアによる解説会」= (会期中の毎週日曜日11:00-11:15)などの関連イベント(無料)も開催されます。詳細はホームページをご覧ください。 http://www.artm.pref.hyogo.jp

(関西スイーツ代表/三坂美代子)