【産経新聞社】関西甘味(スイーツ)図鑑(2013.7.20朝刊)

フォルマ帝塚山の「帝塚山フロマージュ」

こだわりもカットせず

フォルマ帝塚山は昭和62年創業のチーズケーキ専門店。店名は、チーズを意味するフランス語のフロマージュの語源となる古代ローマ語FORMAに由来する。社長の伊達哲也さん(56)は、学生時代の欧州旅行で本場のチーズと出会い、ワインやフランスパンとともにそのおいしさに驚いた。当時の鮮烈な記憶が「チーズのおいしさを伝えたい…」の熱意になり、オリジナルチーズケーキへと導いた。

伊達さんは商品開発にあたり、世界の名産地や国内各地をめぐって材料になるチーズを探し求めた。チーズケーキとして完成したときに最良の状態となる素材としてのチーズを。その後、チーズは熟成が進むと味が変化するため、チーズケーキの味を安定させるためには、長時間かけて空輸される外国産のものより、新鮮で良質な国内産が最適であると判断。さらに、塩分が強いとケーキの味の妨げになると考え、「無塩」のオリジナルナチュラルチーズを蔵王酪農センターで特別生産してもらうことになった。

このチーズをベースにいろいろなタイプのチーズと合わせ、シンプルかつ濃厚なチーズケーキを完成させた。

本物のチーズの木箱を模したパッケージも評判となり、人気を集めた。以来、専門店として、帝塚山本店のみならず大阪市内のデパートやJR東京駅に進出を果たした。同店のレストランでデザートとして出す以外は一切カットせず、ホール売りのスタイルを貫く。「本格的なチーズと同じように、少しぜいたくに丸ごと味わっていただきたいので」と伊達さん。

「帝塚山フロマージュ」は数年前、同店の販売スタッフの声から生まれた。「食べやすくて食べ飽きない、説明なしに理解していただけるようなチーズケーキを…」。「通好み」ではなく、あっさりとクセのないクリームチーズを使用し、子供から大人まで万人に好まれる味を目指した。

クラッカーを砕いて型に敷き詰め、その上にクリームチーズ、卵、バター、生クリームと粉をあわせた生地を流して焼く。粉は極めて少量のつなぎ程度に抑えている。

しっとりとした舌触りはまるでチーズそのもの。底のビスケットは生地から出る水分を受け止め、懐かしいミルクビスケットの味がする。生クリームがチーズの酸味をまろやかに仕上げるとともに、コクを引き上げる。チーズ特有の乳臭さが苦手な方にぜひ味わってほしい。

(文と写真「関西スイーツ」代表・三坂美代子)
「帝塚山フロマージュ」1575円

【もうひとこと】大阪地区限定の焼き菓子「チーズケーキG」は常温なのでさらに手軽です。

フォルマ帝塚山本店
【住  所】大阪市阿倍野区帝塚山1の6の25
【電  話】フリーダイヤル0120・714177
【営  業】午前9時半~午後9時(無休)
【最寄り駅】阪堺電軌阪堺線姫松駅

msn産経ニュース 2013.7.20 10:00
産経関西 スイーツ物語 2013.07.21 00:01